Lounge CREA(クレア) 北九州市八幡西区黒崎 キャバクラのお店からのお知らせ

クレア / 北九州市 八幡西区黒崎 キャバクラLounge CREA

SHOP INFOお店からのお知らせ
Lounge CREA
2011/10/01 15:29
さばさばしたイイ女
彼女は、突然俺達の前に現れた。

ゆきな「オッス、あたしユッキーだよ!ワッキーじゃないよ、ユッキーだよ!!」

お客様「アハハ、もう、やめろぜ〜!」

彼女の渾身のギャグに、場内が沸いた。彼女の周りだけ、やたらと盛り上がっているのだ。


時は一週間前に遡る…


大庭代表「今日から入ったゆきなだ。彼女は例えるならサイヤ人だ。みんなも負けないように!」

女の子一同「オオーッス!!」

そして、大庭代表の言った通り、彼女はサイヤ人並の戦闘力を発揮した。

ゆきな「そこであたしは言ってやったワケよ!『大根をバットにしろ』ってな!そしたらよ、思ったより飛んだのよ。ユッキーン!てな!ガハハハ!!」

お客様「それを言うならカッキーン、だぜぇ?アハハ、くるしーっ!腹筋割れちゃうってばぁ!」

ゆきな「ガハハハ!お前らも、みそ汁みてぇなツラしてねぇで、こっちこいや。騒ぐぞーっ!!」

その声につられたように、数人がヘルプにつき、お祭り騒ぎが始まった。


あきら「すごいな、お客様だけでなく、ヘルプまでもを巻き込んでいる…まるで台風のような女だな。」

そうして見ていたら、ゆきなと目が合った。そしてゆきなは、俺にニヤリとした笑みを見せて来た。

お前もくるかい?


そう言われているような気がした。


あきら「おもしれぇ…へへっ!失礼しまーす!『世界で一つだけの花』あきらです!ご一緒しても宜しいですかぁっ!!」


ゆきな「おーぅ、あきらっちぃ!待ってたわ!コラボっちゃうぅぅ!?」

そうして、場内は、最高潮の盛り上がりを見せたのだった。

大庭代表「ふふ、ゆきなが来たのがいい刺激になったようだな。みんな、ピリッと引き締まった良い表情をしている…これからが楽しみだな!」


ゆきな「ガハハハ!ユッキーだよー!!」











半分嘘です!
2011/09/28 14:36
アキラと日常
チュンチュンチュン…
僕の朝は、静謐な空気と、静寂に微かに踊る、鳥達の歌声から始まる。窓から差し込む無数の光が、まるで五線譜みたいで、コンサートに来たみたいだ。
コンコン

母「入るわよ」
突然入って来た母は、呆れたような顔をしていた。

母「あなた…随分と余裕だけど、わかってる?今日はあなたのコンサートなのよ。早くレッスンなさいな。」
僕は、わかってるよ、と言ってリビングに降り、おもむろにピアノを弾き出した。

母「フォルテ!力強い心を表現して!!」
僕「わかってますよ。」
僕は息の長いフレーズを、力強く一気に弾き上げた。

母「次はピアニッシモ…水面を静かに進む白鳥の足取りをイメージして。そう…そうよ、心地良いわ……」
母親はチーズフォンデュのようにその表情をとろけさせた。

母「フォルテッシモ!!雄大な大地を颯爽と駆け抜ける、ポニーの大群!!動物的本能は、遺伝子に刻まれた原始を呼び起こす!!あぁ、いいわ、気が狂いそう…!!」
この変態め、と思いながらも、お望みの音をくれてやる。

母「そう、鋭いスタッカートは、『激しい愛』!!時に愛情は、憎しみを伴うわ!!でもね、激しく絡み合う熱情は、リアルでもない、ドラマでもない…危なげなバランスを纏った音色、不協和音となって現れるわ!!」
僕「ノリにノって来ましたね、母さん。では、最高のフィナーレを差し上げますよ!!」
そう言って僕は、最後のフレーズを弾き終わった。

母「はぁ、はぁ…いいわ、残った余韻は、甲子園途中敗退の選手達が、砂を持って帰るような…そんな哀愁を見事に表現しているわ…」
僕「これで満足かい?」
その答えは、もはや聞くまでもなかった。

母「相変わらずね。我が息子ながら、戦慄を覚えるわ。『ベートーベンの再来』…その名は伊達じゃないみたいね。」
そうして僕は、見事にコンサートを成功させて、今にいたるのです。

少し昔を思い出しました・・・・・・
2011/09/25 20:09
アキラと大袈裟な染髪
僕は今、恐れ多く、とても罪深い事をしようとしている。神と母親から授かった聖なる髪に、自らの手で色を入れようというのだ。
僕「神よ…深く清らかな眠りからも醒めてしまうような、無知なる愚行に、今一時だけ目をつぶりたまえ…」
そういって僕は、ギャッツビーの箱を開けた。

僕「おお……」
そこには、アダムとイブがはじめに食べた禁断の果実を思わせる、禁断の液体があった。

僕「1剤と2剤を混ぜる…だと?馬鹿な!そんなはずあるか!!」
ただでさえ恐れ多いのに、液体を「混ぜる」という「暴挙」…「ケミストリー」による「効果の増大」を狙っているというのか…む、むごい!目の前の現実にクラクラするが、すぐに気を取り直し、取り付かれたように1剤と2剤をシェイクし、頭にぶっかけた。

僕「くわっ!なんという痛みだ!まるで酸性雨が頭皮という名の大地に降り注いでいるかのようだ!」
そこでチラッと説明書が目に入る。

僕「あまり液体を頭皮にかけないようにしてください…だと!?遅すぎるわ!!」
神の悪戯としか思えないミスをしたが、もう後戻りはできない、続行だ。

僕「ラップを巻くのがサロンテクニック…だと?ククク…お手軽にムラを無くせるという訳か!考えたな!!そらそらぁっ!!」
まるで鞭を振り回すかのように、頭にピシャリと巻いてゆく。一瞬でラップは髪の毛全体を包み込んだ。そのとき僕は、鏡に写った自分の姿に驚愕する。

僕「ラップのせいで頭がツルッツルンではないか…うぐぐ、醜い!醜すぎる!!」
僕は怒りで鏡を割ってしまった。

僕「はっ!しまった。今年に入って20枚目の鏡が!!」
少しでも醜い自分が鏡に写ると割ってしまう…僕の悪い癖だ。気を取り直して、2、30分程時間を置く。

僕「イッツショータイム!生まれ変わった我が髪よ!その見目麗しい姿を現したまえ!!」
と言いながらラップを取り、シャンプーで洗って、ブローし、新しい自分と対面した。

僕「…グレイト(素晴らしい)」
ムラなく均一に染まった髪は、珈琲のような上品な色に染まり、見る者全てがため息を禁じ得ないような美しさだった。髪への冒涜かとも思われる行為だったが、この美しさには、神ですらも感嘆の極みであろう。

おしまい
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